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「1億円を作るには」連続ツイートまとめ

こちらのツイート群 をまとめました。 実況「お便りです。『1億円を作るにはどうしたらよいですか』」 解説「稼ぎましょう」 実況「もう少し詳しくお願いします」 解説「一発逆転シナリオとか出てきませんよ私からは」 実況「夢がないですね」 解説「現実とはそういうものです」 実況「個別株やFXで大勝する方もいますよね」 解説「再現性に乏しい話はしたくありません」 実況「では、どうやって稼いだら良いのでしょう。短期間に大きく儲けたいものです」 解説「FXや先物、暗号通貨や個別株でそのような方がいるのも事実ですが、物言わぬ退場者の存在を知っておきましょう」 実況「夢がない」 解説「夢を追ってうまくいくこともありますが、再現性が低いのも事実です。このような投資は自身のリスク許容度の範囲で行いましょう。一度うまく行った人でも、それを安定して再現することは難しいですよ」 実況「個別株で何回か大きく儲けていらっしゃる方もいますよね」 解説「それは種銭が大きくなったことをうまく活かしたか、単に幸運に見舞われ続けたか、天賦の才と努力を組み合わせたかのどれかであって、普通の人が真似できるものではありません」 実況「億円選手も個別株で損切り未経験じゃないですか」 解説「そんなものは純度100%の運であって、成果は市況と業績の組み合わせによります」 実況「ですが、オルカンの1億円も数年で作っていますし、そもそもインデックス投資より良い利回りを出し続けていますよね」 解説「過去10年、単年でのパフォーマンスを見ると、S&P500を上回る年が7回だったか8回だったかです。全勝ではありません」 実況「期間通算で見ればよいのでは?」 解説「それだと、一回ラッキーに見舞われて良い銘柄を抑えれば自動的に勝ち続けるので、単に幸運でしたね程度の意味しか無いですね」 実況「やる前から可能性の扉を閉じるのはいかがなものでしょうか」 解説「個別株を否定するわけではありません。成長性豊かな企業の株を、その成長性が認知され切る前に買っておくことで、インデックスファンドを上回る可能性が出てきます」 実況「では私もそちらでひとつ」 解説「ただそれは、できている人たちからすると難しい話では無いように思えても、全ての人に再現できるものでもないのです。また、できている人たちにしても、百発百中とは行きません。予想が外れること...

レバレッジ商品の話になると、なぜ場が荒れるのか?

(こちらの記事は、 162日目の連続Tweet  をまとめたものです。) 実況「本日もお便りいただいています。レバレッジ商品を買う際には、どう買うのが良いでしょうか?」 解説「それ先日、億円選手が語っていたやつじゃないですか」 実況「明らかに上昇相場と思える時にタイミングを限定し、かつ、利確と損切りのルールを決めて、システマティックに運用すると言っていましたね」 解説「個別株のような運用ですね。上昇相場には強い商品ですが、下落と横這いを挟むと上昇効率が著しく下がるおそれがあります」 実況「買うならコロナショックからの回復期のようなタイミングで買うのが良いということですね」 解説「はい。FRBの量的緩和による回復が見られる時期でしたから、その中で利確と損切りのルールに従いながら動くのが良いと思います」 実況「成長をまるっと取りに行くのではなく?」 解説「いつまで成長が続くのかは見通しが立ちません。なので、あくまでもイメージですが、右肩上がりの全範囲を取るのではなく、一定のところで利益を取っていくような方法ですね」 実況「利確の回数が増えると、こまめに税金を取られるので、再投資額が減って投資効率が下がります」 解説「そうですね。なので、利確と損切りのルールは自分で納得できる範囲で決めるのが良いでしょう。個別株をやっている方にはお馴染みの話ですね」 実況「長期投資には向かないのでしょうか」 解説「右肩上がりが長く続けば、長期投資にも向きますよ」 実況「期間ではなく?」 解説「長期投資と言った時、人によって想像する期間って違うんですよ。数年と思う人もいれば、数十年と考える人もいます。定義が曖昧な言葉を使って議論すると、話の軸がブレがちです。どの期間でもいいんですが、上昇局面にうまく寄り添う運用を目指すのが、傷は小さくて済みます」 実況「なるほど。上昇局面に強く、他の局面に弱いことは事実なので、強い局面に集中した運用をしろというのが億円選手の考え方なわけですね」 解説「はい」 実況「わかりやすい話だと思うんですが、レバレッジ系の話って荒れがちですよね。なぜでしょうか?」 解説「ものの感じ方の違いですね」 実況「感じ方ですか」 解説「億円選手は事実に基づいて確率の高い行動を取る傾向があるので、レバレッジ系商品を買うなら、上昇局面に絞るべきと考えています。これは同時に、利...

100日経ったら伝えたかったこと

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(この記事は 2022年2月1日に連続ツイートした内容   に加筆・修正したものです) 100日経ったら書きたかったことを連投します。 【まとめ】 アカウントを作ったのは、1億円後の様子を皆で見たいから。 お金を増やすには、時間と入金力の双方が大事。 時間を味方につけるには、投資の仕組みを理解して整えておく。 入金力は転職や起業、副業で上げる。投資では難しい。 アカウントを作った理由は何度かお話していますね。目標にされることの多い1億円という金額を達成した後はどうなるんだろう?という体験をリアルタイムで共有できたら、少しは誰かに面白がってもらえる(あわよくば役に立つ)のでは?という気持ちがきっかけです。 100日経ちましたが、どうでしょう?何とこのアカウント、含み損を抱えています。入金額が大きいからといって、それだけで自動的に利益が舞い込んでくるわけでは無いことがよくわかります。お金が増える期間を長く過ごし、含み益を育てていく時間が必要なことが実感できますね。インデックス投資でよく言われる「お金を長く市場に置いておくことが重要」というのが正にこれです。 もちろん、一時的な暴騰にうまく乗れれば短期間で資産を増やせますが、外れ値を基に議論をしても再現性が低いので、やめておきましょう。時間が重要なのであれば、なるべく早いうちに自分で証券口座を開いて、少額でもお金を入れておくのが良いでしょう。幸い今は、つみたてNISAのような制度も整ってきているので、昔に比べればだいぶハードルは下がりました。若い人は特に、1日でも早く行動すると良いでしょう。 同時に、複利計算をすると気付くことがあります。資産運用を行えば確かに利益が膨らむ可能性が出てきます。時間をかけて順調に資産を増やせれば、複利効果も高まります。ですが、人生が変わるようなレベルの金額にはならないのです。しかも困ったことに、若いうちに大きな金額になってくれないのです。 このような気付きに至った際に、投資=お金持ちヒャッホウ!でないと残念に思ってしまう人も一定数いるようです。私もそうでした。あれ何でなんでしょうね。老後に一定額がちゃんと貯まっているぜ!という状況が確保できるだけでも、実際にその時になったら相当安心できると思うんですけれども。でもまあ皆、老後の暮らしの前に、今の暮らし向きを良くしたいと考えるのですよね。...

格差は広がっているのか?

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 まとめ 日本では格差は広がっていない。資本の再分配によって格差が抑え込まれている。 再分配の対象は貧しい高齢者。再分配維持のため、高所得者への圧迫が強まっている。 一方国民の間では、高所得者に一層の課税を求める考えが支配的。 上がらない所得から脱却しない限り、格差の拡大という幻から逃れられない。 ------------------ それでは本文をどうぞ ------------------ 2022年1月4日の岸田首相の 年頭会見 でも新資本主義への提言がありました。資本の再配分からの格差解消は、現政権における大きなテーマの1つのようです。ところで、今の日本において格差はどのくらい大きく広がっているのでしょうか?格差を表す指数である「ジニ係数」について、日本の過去30年間の様子を眺めてみます。 ジニ係数の推移 日本におけるジニ係数の推移は、厚生労働省が白書の中で発表しています。 令和2年版 厚生労働白書 より(123ページ) 当初所得ジニ係数 :国民の所得で計算したジニ係数。 再分配所得ジニ係数 :税金や社会保険料の控除など、国民の間で資本の再分配が行われた後のジニ係数。 改善度 :(当初所得ジニ係数-再分配所得ジニ係数)/当初所得ジニ係数 当初所得ジニ係数(ピンク色の棒グラフ)で見ると、格差は年々拡大しています。ですが、人々の生活感に即しているのは再分配所得ジニ係数(青の棒グラフ)です。なので、少なくとも2017年度までにおいては、 社会全体の格差は横ばいで、2005年以降はむしろ微減 しています。 ただ、これは所得の再分配が行われた結果であり、再分配の主な供給源である高所得者の負担が増大していることも読み取れます。再分配によってどの程度格差が解消されたのかを示すのが改善度(赤い折れ線グラフ)です。改善度は1999年までは微増ですが、2000年からは明らかにペースが上がっています。この20年間の傾向として、再分配のペースを上げることで、国民が実感できる格差指数である再分配所得ジニ係数を0.37程度に抑え込もうという政府の意図を感じます。 再分配所得ジニ係数に基づいて話をする限り、日本で「格差が広がっている」とは言えない ことがわかります。 誰が再分配を受けているのか 2022年1月3日の日経新聞社説「 公平で機動力のある再配分制度を 」によると、この再...

リスク許容度とは

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【この文章のまとめ】 リスク許容度は3つに分けて考えると良い。 欲求:どのくらいリスクを取りたいか? 許容額:いくら投資に回せるのか? 耐性:どのくらい心を強く保てるのか? 耐性を上げるには? 信じられる対象に投資する。 稼ぐ力を上げる。 -----------------それでは本文をどうぞ----------------- 値下がりって嫌なものですよね。2021年11月末からの下落(5%程度)に肝を冷やした人も多かったようです。こちらは11月30日の私のツイートですが、1日で365万円の含み損が出ています。1日1万円の損を1年間続けていくスタイルですね。 下落発生の直前に入金してしまうと、最初から含み損を抱えて辛いかもしれません。ですが、インデックスファンドの長期投資において、このくらいの下げ幅は特段気にする必要はありませんし、自らの相場観や運を悲観的に思う必要もありません。市場がどう動くかなんて、そもそも誰にもわかりません。ETFや個別株と違って、リアルタイムに売買が成立しないインデックスファンドへの場合、そもそも今見えている基準価額で買うこともできません。良い買い時を見計らおうとしても、僥倖を頼む以外ありません。 オールカントリーへの投資の場合、世界経済の長期発展を信じて買っているのだと思いますが、その過程で起きる紆余曲折も織り込んで考えておく、つまり多少の下落は気にしないで済むように心を整えておくことが大事です。 このような話になると、 「リスク許容度」 という用語がよく出てきます。ちなみに投資におけるリスクとは、「うわっ、怖っ、危なっ」という話ではなく、期待される金額リターンの振れ幅を指します。まあ、振れ幅が大きいということは、下振れしたら含み損が大きくなるわけので、心理的にも「うわっ、怖っ、危なっ」に直結するわけですが。 さて、リスク許容度に話を戻すと、 みずほ銀行のサイト ではこう説明されています。 リスクとは収益(リターン)の振れ幅のことですが、収益(リターン)がマイナスに振れてしまった場合、どれくらいまでならマイナスになっても受け入れることができるか、という度合いのことを「リスク許容度」といいます。 ふむふむ。この「 度合い 」って、何の度合いなんでしょうね?もう少し読み進めてみましょう。 リスク許容度とは、「どれくらい投資元本がマイナスとなって...

一括投資 or ドルコスト平均法

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初めまして。先日、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を 1億円ほど買ってみました 。こちらの blog では、Twitter では読みにくくなってしまうような、ある程度まとまった文章を書いていこうと思います。 初回は、なぜ1億円の運用の際にドルコスト平均法ではなく、一括投資を選択したのか?についてお話します。結論を先に書くと、 一括投資の方が長期的に見て資産が大きくなる可能性が高いことがデータで証明されているから なのですが、そのような結論に至った経緯をお話しします。(※厳密には1.09億円を1週間のうちに3回に分けて投資しているのですが、9,300万円を初回に入れているので、お話の都合上一括投資とします) 一括投資とドルコスト平均法については、バンガード社(インデックス投資における3大運用会社の1つ。他の2社はブラックロックとステート・ストリート)が、度々発信しています。ガイドライン的に用意されているのが、こちらの記事。 How to invest a lump sum of money 一括投資の心得として、まずはこんな要点から始まっています。 Dollar-cost averaging spreads the risk of investing. Lump-sum investing gives your investments exposure to the markets sooner. Your emotions can play a role in the strategy you select. ドルコスト平均法は投資リスクを分散してくれる。 一括投資は資金の市場投下の即時性を高めてくれる。 どちらの戦略を採るかは、 自身の感情に左右される 。 どちらの手法を選択するかについては「お気持ち次第」と述べています。日本では、投資の教科書的な書籍でドルコスト平均法が推奨されている(ように私には思える)ためか、当然それを行うべきものだと考えている方が多いように思います。ですが、実際にドルコスト平均法を選択した際に何が起きるのか(何が得られて何が得られないのか)を、一括投資との比較でより深く理解し、その上でどのような気持ちを自分が抱くのかを明確に理解した方が良いと考えます。 上記の記事では、一括投資が有利な理由を以下のように提示していま...